クロック信号の立ち上がりまたは立下りで動作するものを エッジトリガ型フリップフロップと呼ぶ。 マスタースレーブ型も動作上は同じであり、回路記号では両者の区別はない。
下図にエッジトリガ型Dフリップフロップを示す。
要するに、CKの値が0から1に変わると、入力Dの値が本体FFに現れる。
図1. エッジトリガ型Dフリップフロップ
以上の動作は、下のシミュレーションで確認できる。
エッジトリガ型JKフリップフロップを図2に示す。 ただし、バイステーブル・ラッチに属するようであり、 立ち上がりで必ずしも出力がラッチされない。
図2のケースでは J=1 とするとg1の出力は1となり、この結果、g2の出力が0になり、本体FFのQ出力が1に変わる。 また、CK=1,J=0,K=0,Q=1 の状態で K=1 とすると、Q=0 に変わる。
図2.エッジトリガ型JKフリップフロップ
JavaScriptによるシミュレーションを下に示す。
SN74109およびSN74112の等価回路についても調べてみた。シミュレーションではうまく動作しなかった。 等価回路には省略があるためか、あるいは、回路の書き換え時のミスまたはシミュレーションの不備など別の原因があるかも知れない。
SN74109の二組のフリップフロップはエッジトリガ型Dフリップフロップに当たると思われるが、 図1では、入力FFが二つあるのに対して、こちらは一つである。安定した動作のためには、二つ必要ということかも知れない。
図3.エッジトリガ型JKフリップフロップSN74109の等価回路(プリセットとクリア端子は除く)
図4.エッジトリガ型JKフリップフロップSN74112の等価回路(プリセットとクリア端子は除く)
JavaScriptによるシミュレーションを下に示す。