永らく使ってきた同軸ケーブルテレビのサービスが終了する。 光ケーブルテレビに切り替えることもできるが、この際、地デジアンテナで対処することにした。
スカイツリーまで直線距離で33Km、我が家はやや高台にあり、区内に高層建築物はない。
UDF85Bでは、2階の東側の出窓で全9局、信号強度(推奨30~65)35~48、信号品質(推奨43以上)56~63となり、 十二分に良好な結果が得られた。
多分、中電界地域としては受信状況はいいものと思われる。2階では強電界に近いと言えるであろう。
このときも、アンテナ線の引き回しで、強度・品質はかなり落ちている。 これで受けた電波をこの部屋のアンテナ端子につなぐ。本来は、分配器ではこの線を入力端子に繋ぎ変えるべきで あるが、分配器の出力端子につないだままでも、他の出力端子に電波が伝わるであろう。 分配器を通すことにより、強度は大きく低下するが、強度は UDF85B を UDF85+EP3UB とすれば、15dB以上アップする ので、問題はないであろう。
信号品質も分配器や配線で劣化するであろうが、10数dBの余裕があるため、問題ないであろう。
現在、テレビは1階東と2階西にあるが、それぞれの部屋に室内アンテナを置くより、2階東に室内アンテナを 置き、既存配線、分配器を経由して、1階東、2階西のアンテナ端子で受ける方が良好な結果が得られるであろう。
分配損失は周波数に依存し、ある8分配器では12~20dB以下である。端子間結合損失は 13~20dB以上である。 損失は大きいが、本来はアンテナを分配器の入力端子につなぐべきであるが、出力端子のひとつにつないでも、 他の出力端子に電波は届く(結合損失が比較的に小さい)ケースと届かない(結合損失が非常に大きい)ケースがある。例えば、我が家の現在の配線では、2Fの東の部屋の 端子にアンテナをつないだ場合、2Fの西の部屋には電波が届いた(結合損失が比較的に小さい)が、1Fには届かなかった(結合損失が非常に大きい)。
同軸ケーブルによるインターネットの場合、上り信号は出力端子から入力端子に向かうので、 入力端子から出力端子への結合損失はどの入力端子からでも大体同じなのかもしれない。 入力から出力への分配損失よりは大きいと思われるので、 恐らく、下りよりも上りの方が伝送速度を上げるのが難しいであろう。
テレビは一番離れた部屋に置き、アンテナ線をつないで測定した。 全局、信号強度・品質とも十二分良好な値が得られた。
既設のアンテナ配線を利用する場合、この部屋のアンテナ端子は西側の壁にあるため、 東側の出窓から西側の壁までの配線が必要になる。
屋外にデザインアンテナを設置する場合には、東側の壁がベストと言える。
2F: UDF85B(ブースター内蔵) 局 NHK総合1 NHK教育2 日本テレビ4 テレビ朝日5 TBSテレビ6 テレビ東京7 フジテレビ8 東京MXTV9 TVK3 全局平均 推奨 channel 27 26 25 24 22 23 21 16 18 強度 46 45 47 43 44 48 45 37 35 43.3 30~65 品質 61 56 63 61 61 59 62 57 57 59.7 43以上
UDF85単独では、全局とも信号強度が大幅に不足するが、信号品質は MXTV 以外は推奨範囲内にある。 重要なのは信号品質(CN比)であり、MXTV 以外は正常に映る。
ASHATA簡易ブースターを付けると、MXTV以外は信号強度が推奨範囲に入る。MXTV の信号品質は推奨値に近くなり、 映像は概ね安定する。時折、乱れることがある。
MXTVの信号品質は7ポイントほど上がったが、平均的にはあまり改善しない。問題は、雑音も増幅されるため、 時たま、車(二輪車?)が通ったとき、時折、映像が乱れる。ブースターがないときは映像の乱れは気にならないほど小さい。
MXTV以外はASHATAブースターがない方がよい。
2F: UDF85 局 NHK総合1 NHK教育2 日本テレビ4 テレビ朝日5 TBSテレビ6 テレビ東京7 フジテレビ8 東京MXTV9 TVK3 全局平均 推奨 channel 27 26 25 24 22 23 21 16 18 強度 17 16 18 18 15 20 16 12 20 16.9 30~65 品質 46 50 47 48 46 50 45 38 49 46.6 43以上
2F: UDF85+ASHATAブースタ 局 NHK総合1 NHK教育2 日本テレビ4 テレビ朝日5 TBSテレビ6 テレビ東京7 フジテレビ8 東京MXTV9 TVK3 全局平均 推奨 channel 27 26 25 24 22 23 21 16 18 強度 39 40 38 35 36 39 39 32 39 37.4(+20.5) 30~65 品質 49 52 48 46 50 50 50 43 49 48.6(+2.0) 43以上
信号強度、品質は変動するため、MXTVは時折映像が乱れる。
2F: UDF85B(ブースター内蔵) 局 NHK総合1 NHK教育2 日本テレビ4 テレビ朝日5 TBSテレビ6 テレビ東京7 フジテレビ8 東京MXTV9 TVK3 全局平均 推奨 channel 27 26 25 24 22 23 21 16 18 強度 33 33 33 32 32 34 29 29 36 32.3(+16) 30~65 品質 54 54 56 56 54 58 51 44 58 53.9(+7.3) 43以上
強度の向上は ASHATAブースターより小さいが、品質向上が大きく、また、雑音に強いので、 UDF85B は UDF85+ASHATAブースタ よりもよい。その分、価格は高い。
MXTV については信号品質がもう少し高い方が安心できる。
2F: UDF85+EP3UB 局 NHK総合1 NHK教育2 日本テレビ4 テレビ朝日5 TBSテレビ6 テレビ東京7 フジテレビ8 東京MXTV9 TVK3 全局平均 推奨 channel 27 26 25 24 22 23 21 16 18 強度 58 60 58 57 56 59 56 51 59 57.1(+40.2) 30~65 品質 53 56 49 56 56 57 50 45 50 52.4(+5.8) 43以上
強度は確実に上がるが、品質はあまり改善しない。ただ、変動するので、ブースター内蔵より低いのはたまたまかもしれない。
MXTVはごく稀に映像が一瞬乱れることがある。やはり、アンテナは可能ならばロフトに置きたい。
ロフトの床に室内アンテナを置いた場合、NHK 1は信号強度34(推奨30~65)、信号品質54(推奨43以上)であった。 NHK2は信号強度34(推奨30~65)、信号品質55(推奨43以上)であった。 TVKは信号強度34(推奨30~65)、信号品質48(推奨43以上)であった。
ロフトでのベスト位置を探せば、2F窓際より数ポイント良くなる可能性はある。
ロフトではいい結果が得られなかった。北斜面の窓から強い電波は得られないようである。
1F: UDF85B(ブースター内蔵) 局 NHK総合1 NHK教育2 日本テレビ4 テレビ朝日5 TBSテレビ6 テレビ東京7 フジテレビ8 東京MXTV9 TVK3 全局平均 推奨 channel 27 26 25 24 22 23 21 16 18 強度 36 34 33 31 31 32 32 28 31 32.0 30~65 品質 56 50 50 57 53 53 52 43 43 50.8 43以上
TVKだけは2Fより悪いが、他(スカイツリー)は2Fと大差がない。
MXTVは時折映像が乱れる。
ミニ室内アンテナでは1F(東窓)と2F(南窓)では大きな差があったが、UDF85B では、TVK のみ大差があり、 スカイツリーからの8局については、あまり変わらない。
窓の方角が関係する。スカイツリーもTVKも大雑把には東の方向にある。方角的には、東向きの窓がベストである。
安価な小型室内アンテナでもいくつかの局に対しては十分な受信強度/品質が得られる。 千円のブースターでも、環境のいい場所では十分に使用できる。
重要なのは、信号強度よりも信号品質であることが分かった。信号強度は安価なブースターでも上げられるが、 ブースターでは本質的に信号品質が悪ければ改善が難しい。
ロフトであれば、室外用のアンテナでも置けるが、 室内用としてはUDF85(アンテナゲイン 6.5~8.5dB)より大きいものは向かない。 既に、UDF85とUDF85B(アンテナゲイン 6.5~8.5dB、ブースター性能:17~21dB増幅、総合利得:23~28dB)を購入済みなので、当面はこの二つを軸としたい。
屋内のアンテナのベスト位置は2F東側の部屋の東側の出窓である。この部屋のアンテナ端子は西側の壁に付いており、 残念なことにアンテナのベスト位置からは最も離れている。
この端子にアンテナを繋ぎ、この線を分配器の入力端子に繋ぎ変えるのがベストではあるが、手数がかかる。 繋ぎ変えはなしで、分配器の入力端子はオープンのままでも、電波は各部屋の端子に届く。 信号強度の減衰は大きいが、品質はそれほど劣化しないので、多分、ブースターEP3UBで対応できるであろう。
送信所 NHK総合1 NHK教育2 日本テレビ4 テレビ朝日5 TBSテレビ6 テレビ東京7 フジテレビ8 東京MXTV9 TVK 送信局の出力 東京スカイツリー 27 26 25 24 22 23 21 16 - 10KW/3KW MXTVのみ3KW 鶴川 13 15 36 43 39 44 41 34 - 3W/2W MXTVのみ2W TVK鶴見 18 1KW
マスプロ電工 UHFブースター EP3UB 41dB (屋外用) アマゾン 5,899円 評価4.2 DXアンテナ 38dB UHFブースター U38A 38dB [電源部が壊れやすい?!] アマゾン 5,880円 評価4.1 日本アンテナ NAVBC22UE-BP(付属品 ACアダプター)22dB型(卓上型) アマゾン 6,400円 評価3.6 日本アンテナ NAVBC33UE-BP(付属品 ACアダプター)33dB型(卓上型2出力) アマゾン 11,255円 評価3.6 二幸電気工業 UHF 33dB形 家庭用ブースターNOB-U33NF(屋外用) アマゾン 5,200円 評価3.9 ASHATA アンテナブースター(USB電源) 25dBゲイン アマゾン 969円 ホーリック アンテナブースター 室内・地デジ用 HAT-ABS024 15~19dB アマゾン 3,155円 ホーリック アンテナブースター 室内・地デジ用 ABT-023W 10~35dB(3段切替) アマゾン 5,280円 評価3.6 参考: UDF85B の内蔵ブースター 17~21dB
手元に分岐器(9:1)があったので、これで分配を推測する。IN にアンテナ、BR にテレビをつないだ。 10分配に相当するのであろうか。
分配しても信号品質はほぼ変わらず、信号強度が下がるはずである。
信号強度は10前後下がり、全局が推奨値未満となった。しかし、信号品質はほとんど変わらなかった。 信号強度、品質は絶えず細かく変動しているため、信号品質が上がったケースもあるが、平均的には少し下がっている。
しかし、映像は全局とも安定している。要するに、重要なのは信号品質(CN比)であろう。
2F:UDF85B 局 NHK総合1 NHK教育2 日本テレビ4 テレビ朝日5 TBSテレビ6 テレビ東京7 フジテレビ8 東京MXTV9 TVK3 全局平均 推奨 channel 27 26 25 24 22 23 21 16 18 強度 22 23 21 18 19 22 16 17 21 19.9 30~65 品質 56 57 52 52 51 53 44 41 50 50.7 43以上
我が家の既設の分配器は6か8分配器であるから、 これを流用した場合、信号強度の低下はこれより少ないだろうと思ったが、実際は、もっと大きいようだ。
ロフトの床にミニ室内アンテナを置いた場合、NHK 1は信号強度34(推奨30~65)、信号品質54(推奨43以上)であった。 NHK2は信号強度34(推奨30~65)、信号品質55(推奨43以上)であった。 TVKは信号強度34(推奨30~65)、信号品質48(推奨43以上)であった。
我が家はロフトの壁の奥に分配器があるので、ロフトに、屋外/屋内兼用の高性能アンテナで十分な信号レベルが得られればベストである。
ロフトは北斜面の屋根に明かり窓があるので、ここから電波が入ってくるのであろう。2階の南側の窓際よりは信号レベル が少し上がりそうである。TVKの電波も安定的にキャッチするであろう。